「とびひ」別名：伝染性膿痂疹といいます。皮膚に細菌が感染することで起きる皮膚の病気です。皮膚の一部に水ぶくれやただれが生じます。主に高温多湿になる5月～6月から夏にかけて皮膚の抵抗力の弱い0歳～6歳の子どもに多く見られます。
虫刺されやあせも、かき傷、すり傷などに黄色ブドウ球菌と言った細菌が入り込んでおきます。これらの細菌は、健康な皮膚は感染しませんが、傷が出来ていたり、アトピー性皮膚炎だと、皮膚の抵抗力が弱くなっているため、感染もしやすくなります。

とびひには水ぶくれができる「水疱性膿痂疹」とかさぶたができる「痂疲性膿痂疹」の2種類あります。

水疱性膿痂疹

皮膚にできた水ぶくれが、だんだん膿をもつようになり、その水ぶくれが破れると皮膚がめくれてただれた状態になります。かゆみもあり、搔いた手で他の部分（皮膚）を触ると、状態が体に広がってしまいます。とびひの多くはこの症状がおおく、黄色ブドウ球菌が原因です。

痂疲性膿痂疹

皮膚の一部に膿を持った水ぶくれができて、厚いかさぶたになります。炎症も強いため、リンパ節が腫れたり、発熱やのどの痛みも伴うこともあります。主に化膿レンサ球菌が原因ですが、黄色ブドウ球菌も同時に感染していることもあります。

原因とされる細菌を抑える必要があります。抗生物質の塗り薬や飲み薬を使用し、かゆみが強い場合は、抗アレルギー薬やステロイドの塗り薬も併用します。

とびひは、患部を触れた手で、他の部分（肌）に触れると広がることがありますので、爪など引っ掻けないよう、皮膚を清潔に保つ事が大切です。患部は擦らず、細菌を減らすためにも入浴はよく石けんで泡立てて、よく流しましょう。

タオルや衣類の共有するとうつることがあります。共有しないよう注意してください。